マネーの虎【アクロバット飛行士】収録まとめ完全版!600万円マネー成立!【堀之内社長が人前で初めて涙!】[佐藤さん]

ポニーテールを軽やかに揺らし、女は入ってきた。
背筋をしゃっきりと伸ばして歩く姿は、まるで大きな窓から爽やかに流れ込む一陣の風のように、周囲の重苦しい空気を吹き払った。
いくらを希望しますか?
600万円です。
そのお金の使い道は?
日本人女性初の曲芸飛行士になることです。

ハキハキと大きな声が、室内に響き渡る。
何かを決意した強い光を放つ女の瞳には、戸惑いも迷いも後悔も、負の感情は微塵も見えない。
その女の夢はアクロバット飛行のパイロットになること。
死と隣り合わせのアクロバット飛行、なぜそのような道を選んだのか。
この曲芸飛行士って、具体的にどういったものなんですか?
簡単に言いますと、プロペラ機でアクロバット飛行をする、ショーに参加するパイロットのことです。
もちろん今現在、飛行機の免許っていうのはないわけですよね。
はい。
じゃ、ということは、いちから勉強してという形ですよね。
そうですね。
まずアメリカに渡って、1ヶ月で自家用ライセンスを取ります。
その後に約300時間、約5ヶ月かけてそのエアショーに出るための、デビューするための練習を詰みます。
600万円というお金はね、これは卒業までのお金なんですか?
ライセンスを取るお金と生活費っていうのは
今まで私が貯めてきたお金を使おうと思っていますので、その後のアクロバットの純粋な練習費用っていうのが600万円になります。
そうすると、アクロバットができるようになるの?
はい、エアショーに出られるようになります。

英語は勉強なさってます?
コミュニケーションはもうとれます。
現地のパイロットとも、そういうアクロバットの話とかしています。
日常会話もできるんですか?
はい、大丈夫です。
それはどこで勉強したんですか?
自分で、学校などに行って。
日本で?
はい。ああいう職業の人たちというのは、飛行機用語を使うので、そういうのは必須勉強なので、それは自分でやってます。

アクロバット飛行(エアショー)あまり耳にしない世界。
そしてまた命の危険も隣り合わせの職業。
そこに何故女は飛び込もうとするのだろうか。
どうしてまた、そういう怖い危険なことに挑戦しようと思ったんですか?
私は、実は小学校5年から高校3年ぐらいの間
原因不明の足の病気で一時期もう本当に足が突然動かなくなりまして、スポーツなんかもできないですし、一時は寝たきりになるって言われたんですね。

手術もしたんですが、その後もどんどん悪くなっていく一方で、もうどうしようって、ほんとうに自分を失っている時期があり…。
そんな時に…、やっぱり地面を這っている時って希望を求めて空を見上げるんです。
そういう時にアクロバットというものに出会いました。
そもそも人っていうのは飛べないのに、それを飛ぼうって思って、不可能なことをしようって思って、それを実現させた人間の能力の素晴らしさっていうか、そういうものにそこで気付かされました。
だから、寝たきりになると言われた時に、自分で
「飛べないはずの人が飛べるんだから、私も歩けるようになる。元は歩けたんだから、歩けるようになる」
と思って、努力して本当に歩けるようになりました。

今はもうほぼ治っています。
みんなにダメだ、もう治らないって言われた足を私は治した、アクロバット飛行は人が飛べないものを飛べるようにした、そこには、可能性を信じてどこまで人間は挑戦し続けていけるかっていう気持ちが共通していると思うんです。
それを表現したくて、夢を持っているのにあきらめたり、何かを失ったり、元から持っていなかったり、そういう人たちに、そういう想いを届けたくて、アクロバット飛行をやりたいと思いました。

思い掛けない告白。
女の揺るぎない瞳の答えを聞かされた虎たちは、一様にゆれ動く。
だが、それに流されることなく、夢に向かう女の気持ちを、現実に向けるために言葉を継いでいく。
いくら希望があってもね
パイロットは条件が整わないとできないと思うんですよね。
そういった、例えば体が弱かったって言われましたけど…
本当に問題はないんですか?
アクロバット飛行に関して問題ないです。

私もね、夢がありますから
あなたのお話はわかるんですけど、実際免許取ってね、アクロバットできるようになっても、日本ではアメリカのように簡単にアクロバットができる、そういったショーに出ることは難しいだろうね。
だから、事業としては、今すぐは大変難しいかもしれない。
航空関係は難しい部分がまだまだいっぱい残っているかもしれないね。
それは確かに…。
結婚はいつするんですか?
結婚は相手が見つかったらしたいですね。

見つかって結婚してお腹大きくなった場合どうするんですか?
なんて言うんですか…
女だからとか、そういうふうに言われちゃう面もやっぱりあるとは思いますが、それを逆手に取って、もっとアピールして、女性でもこういうこともできるんだよって言える存在になりたいと思います。
あなたね、免許取りますね。
アメリカだったらショーはありますけれども、日本に帰ってきた時に、そこそこ大きなスポンサーつかないと飛行機の維持とかそういうところは難しいと思うのね。
スポンサーを見つける自信ある?
あります。
まずこれも証明っていうか、私がそれだけ自信あるっていう裏付けが必要だと思うんですが、男性が多いスポーツの世界の中で、女性であるっていうことと、日本人女性初であるっていうこと、このふたつがまず大きなメリットだと思うんですね。
モータースポーツでもなんでも、別にF1じゃなくても、F3に出ている女性の方でも、今現在コマーシャルに出たりしてるじゃないですか。
それっていうのは、スポンサーがついているからですよね。
ここでもう証明されていると思うんですね。
特に私が日本人女性初ということになれば、他の方よりもっと世間の注目が集まるでしょうし。
スポンサーをつける自信はあります。
どんな言葉にも正面からぶつかり、現実も見据えた女の言葉に、瞬間、堀之内の心が動いた。
その女の悲痛の叫びにあの虎が…
私ね、儲けじゃなくてね、200万円出すわ。

…っ! ありがとうございます!
日本で初めての女性パイロットが誕生したら面白いかもしれないよね。
その夢にのりますよ。

はい、ありがとうございます。

誰よりも一番金にシビアな堀之内が200万円投資
しかし命に関わることゆえに、反論者が相次ぐ
お父さんとかお母さんとか仕事は何してるの?
差し支えなかったら
母は事務職をしております。
父はいません。
家族はお母様とあなただけ?
はい。
とても危険な仕事よねコレ…
ケガをするとかそゆうのって確率的に言ってもあるわけでしょ?
私も家族がありますし子供もいますのでね…
私なら反対するわ。
お母様は大丈夫かしら?

母は、私が昔から空に憧れてる事は知っていますし…
私の足がもう動かなくなって。寝たきりで…
もう人生何もないっていう状態も知っているので。
私が夢に向かってそいうやって努力していって…
それが自分のためだけでなく、人のためにもなるっていう職業であれば、喜んでもらえると思います。

もう一度ですね…
自慢話になってしまうかもしれないんですけど。
高校を卒業されて飛行機乗りになるために、どんな努力をなさったか具体的に教えていただけないでしょうか?
まず、自分でやってみないとわからないということで
アクロバット飛行というものを、アメリカに渡って体験してきました。
あと、高校3年まで足が動かなかったですが、それ以降働いてお金を貯めてきました。
今、大学に通っているんですが、その学費とお金を貯めるのを両立して120万貯めてきました。
あと、日本ではほとんどアクロバット飛行というものが知られてないので、航空雑誌の編集をしているところとかに飛び込みで取材に言ったり。
ショーパイロットとしてやってらっしゃる方に直接私がどれだけエアショーパイロットに近づけるかお話を聞きに行ったりしてきました。

あの、私はやっぱり母でもあるのでね。
若いあなたにそういうことをしてもらいたいと思えないの。
だからごめんなさいね。
気持ちはねすごく出したいんだけど
僕ら投資家として見た時に、あくまでお金は生き物ですから、当然生きた使い方をしなくちゃいけない。
個人1人のことに投資するよりも、もっと社会のために、またこれからビジネスするために投資するという発想にならない限り、できないかなあと。
僕は吉川社長とね、同じ考えで。
僕自身にも子供がいて、もし何かあった場合に「あの時お金出していなければ良かった」って、そういうのが頭に浮かぶんですよね。

僕は…
個人的になんですけど、夢のために死ねると思います。

あの…
いまだに僕の両親は、ただ単にアメリカへ行くための飛行機に乗るだけで心配しますよ。
向こうは強盗がいっぱいいるんだろうとか。
親っていうのは、いくつになっても子供のことが心配だと思うんですよんね。
ただ僕は何もしないでただボヤっと生きていくんだったら、僕は死んでもいいから自分の夢を追いかけたいと思ってるんですよね。

夢のためなら死ねるのか…
死んではいけないのか…
その激しい論争の上、あの虎が!
あのー、とりあえず僕はね
あなたのおっしゃるですね、夢を、あの楽しいことをしたい。
僕が親だったら例えばお金出しますよね。
で、あなたが墜落して死んじゃった。
その時お母様に文句言われたらば、僕は言い返す自信があるんですよ。

あなたの娘さんはあなたの為の娘さんなんですか?っていう。
あなたの娘さんが楽しい夢を持って、その短い時間でも生きられたっていうことの方が、我慢して長く生きるようりも僕はよっぽど楽しかったと思うんだ!って言い返して。
その辺はだから僕は川原さんとは全く違う意見で…
あのあなたが楽しい人生を歩むべきだと思いますので、応援したいと思っています。

あと上野さんにもケンカを売りたいんですけど。
僕の持ってきてるお金っていうのは会社のお金なんですよ。
ある意味道楽ですよコレ。
僕がコレ出しちゃって文句言う社員がいたら、俺はそいつをクビにします。
てめえこんなロマンもそんなはした金で買えないんだったらば辞めろって。
僕はいつもうちの会社の連中に「夢を持とうぜ」って言い方してるもんで、たぶん俺がこれ出したこと喜んでくれるって自信があって出しますんで。
だから2人だけじゃなくて、あなたのことは何百人っていう人間の稼いだもので応援させてもらいますんで、それを抱えてるんだっていう責任感だけは負ってください。

はい。ありがとうございます!
で、そこでなんですが、堀之内さん。
せっかくですから半分ずつがいいんじゃないですか?
ああいいですよ、じゃあ300万。

僕も堀之内さんも出すのが夢を買うって部分なもんで、アレがいいと思うんですよね。
両肩にお互いの名前貼ってもらいましょうよ!
3年間くらい。
ありがとうございます。



そういう宣伝料って形で、夢買ってみましょうよ。
その先にあなたが頑張ってくれたらその先もっと大きなビジネスチャンスに持っていきたいと思ってますんで、半分ずつということで300万出させてもらいます。

この時点で、希望する600万に達しましたので、今回は
マネー成立です
おめでとう!
夢のためなら死ねる女
その切なる思いにあの冷徹な虎堀之内が人前で初めて涙を流した

これでやっと夢の入り口に立てたところなんで、夢を叶えてください。
僕も個人的に期待してます。
みんなに夢とか希望とかを与えられるように形にして行きたいんで、宣伝を付けて、飛んで…

きっと必ず形にして飛んで、どんどん夢をつなげていきたいと思っているので、見ていてください!
ありがとうございます。
