堀之内社長がマネーの虎に出演することになったキッカケを語る!

「マネーの虎」出演開始時の秘話や新マネ虎!堀之内九一郎
マネーの虎の番組出演は、奇縁というか偶然というか、東京から番組プロデューサーが見えて
「テレビ出演をお願いしたい」
と言ってきたんです。
当時沢山の番組に出てましたので
「いいですよ。どんなもんですかね。お話を聞かせてください」
という会話を浜松の会社の事務所内でしました。
「投資家が事業を始めたいという方々に投資をしていただきたいという番組なんです」と。
つまり、マネーの虎の番組の主旨を説明されたんです。
「投資するお金はどこが出すんですか?」と聞くと
「ご自分で用意してください」と言う
「ギャラはどれくらい出るんですか?」と聞くと
「ギャラは出ません」と言う
「投資したお金が損したらどうするんですか?」と聞くと
「自己責任です」と言う
少しムカっとしました。
出演してくださいと頼みに来てるのに、自分の金で投資してくれだとか、損しても知りません、交通費も何も出ません、ギャラも出ません。
何しろ初めての企画で予算も何もありませんと言うことを当時チーフディレクターから聞かされました。
「そんなあ」と笑って答えました。
「出演してくる人は誰もいないんですよ。他にも色々話をしてみたんですけど中々いい返事がもらえないんですよ」と。
それで、私に出演依頼が来たんです。
私も断ろうかなと思ったんだけど、まあそれは誰もしないことだよなと思って。
誰が得するのかなと思うと、まあテレビ局が一番得をするのではないかなと当時考えました。
それよりも、そういった番組ができるのであれば、ギャラも無くてもいいやと、自分の金でやるわけだから、当然シビアな目で見れるだろうなと。
人の金だったら損してもいいやと気は楽なんですけども、自分の金だったら真剣に相手と話が出来るなと思ったんですね。
「ギャラが貰えないなら、細かい縛りも無いだろうから好き勝手できるんじゃないの?」と聞いたら
「ええ、好き勝手やってもらって結構です」と言う。
「面白そうだからやってみますか。じゃあ引き受けますよ」
と言って引き受けたのが出演することになった最初のキッカケなんです。
のちに虎として出る方も何人か話がまとまって、それで第1回目のマネーの虎の放送が始まりました。
この超個性的な5人が放送初期から集まったことで、マネーの虎は令和の今でも語り継がれる伝説の番組となった
マネーの虎の生みの親である栗原プロデューサーも最初の「5人の虎が最強の布陣だった」「そのおかげで番組終了まで初回放送と同じ構成で行けた。それはテレビ番組では珍しいこと」と語る
第1回目の放送は、堀之内社長・吉川社長・加藤社長・上野社長・高橋社長
後にゴールデン進出前後に、南原社長・貞廣社長・安田社長・岩井社長も出演
総額で3億546万円って私は計算してるんですが、3億くらいの投資をみんなで行ったんです。
私はそのうちいくら投資したか記憶に無いんですけども、なかなか金を出さない虎ということで皆さんから悪い評価を受けていました。
やっぱり自分のお金ですから、恵むわけではないし事業ですから、真剣にやった結果が金を出さない虎になってしまったんですけども。
「自分のお金を持ってきてください」
と言われて金額の指定も無くて
「いくらくらい持って行けばいいの?」
と聞いたら
「自分で投資をしたい金額で結構です」
と言われて、当時1000万円をカバンに詰めて第一回目に持って行ったんです。
皆さんそれぞれ現金を持って見えてました。
「こんなに現金を毎回持ち歩いたら危険ですよ。なんとか他の方法を考えてください」
と言って、その後持ち歩かなくてもよい仕組みを考えたんですけども、当時何回かは現金を持って行った記憶があります。
それくらいリアルな投資番組だったんです。
当然大きな制約も無いし、もう言いたい放題。
何もシナリオも無いし、自分の好きなように話をするという形で始まったんですけども。
当然放送禁止用語なんかもいっぱい出たんですが、そこは編集されたようですけど、全く考えずに皆さんが忌憚のない意見を志願者に話する。(忌憚の意味=遠慮)
だから怒鳴ることもありましたし、リアルな会話がいっぱいあったのを記憶しています。
それくらいリアルな番組になったのになったのは、最初にお話したギャラも無い、投資して損しても自己責任という、前代未聞の形でスタートしたからだったんです。
真剣な会話になりますし中々投資もできなかった、それが未だにマネーの虎が伝説の番組と言われるくらいになったんじゃないかなと思います。
自ら事業を営む人はお金ありきでしてね、当時はお金があれば成功すると思ってた方々が非常に多かったと記憶しています。
当然私も事業をやってきましたから、事業にはお金が必要だったんですが、お金があれば成功するという論理もなかなか無いのかなと感じます。
みんなで3億くらい投資しましたけど、その後本当に成功したという人は本当に何人かですね。
それくらい事業をやっていくというのは、お金もさることながら、投資を受ける前にある事業プランであったり、その前にある仕事を始める方の人間性であったり、生き方であったり生き様であったり、あるいは希望に関するものが非常に重要なファクターではないか。
そんな事を感じたのが、マネーの虎の番組をやった結果です。
私としては楽しく2年半を過ごさせていただきました。
出演して良かったなと思っています。
当時のプロデューサーと時たま話をするんですが
「リニューアルの虎なんかも放送できたら面白そうでいいですね」
なんて冗談で話したりもします。
また何かそのような気運でも起これば、マネーの虎が復活されるかもしれませんね。