マネーの虎【フラワーアレンジメント】収録まとめ完全版！９８４万円マネー成立も花屋オープンに至らず！［ヨシコさん］
目次
吉川社長が９８４万円全額投資！
どうぞ、はじめまして。
はじめまして。
よろしくお願いします。
女のふくよかな頬は少しだけ紅潮し、対峙する虎達への期待と不安が見え隠れしている。
張り詰めた空気はあるものの、女の持つ柔らかな雰囲気のせいなのか、いつもは固い虎達の表情が、ほんの少しだけ解けていた。
まず、この番組の鉄則を説明します。
皆さんの投資の合計額が、あなたの希望額に１円でも達しなかった時、この話は不成立です。
いいですか？
はい。
この場で、あなたが話すことにおいて
ひとつでも嘘・偽りがあった時、たとえこの場でマネーが成立しても、その後に不成立となります。
いいですか？
はい。
社長たちは志願者の野望と人間性を納得するまで厳しく見極める
社長５人の投資合計額が希望額に１円でも達しない場合は不成立
希望者の希望額に上限はないが、発言に虚偽があった場合、投資は不成立
いくらを希望しますか？
９８４万円です。
９８４万円。
はい。
そのお金の使い道は？
人に優しいお花屋さんを作りたいと思っています。
あまりにも漠然としたイメージ。
だが、そこにすかさず言葉を送る虎がいた。
人に優しいお花屋さんってのは、例えば「優しさ」っていうのは何なんですかね？
あの、私がお花屋さんで表していきたい優しさっていうのは
お花を買っていただいた方のアフターケアであったりとか…
具体的に言うと、顧客管理をすることで、そのお客様がお店に再度来ていただいた時に、前に自分がどういうお花を買ったかなってのを思い出せない方も結構いらっしゃるんですね。
なので、そういったところを必ず、ウチのお店ではというか私はやっていきたいと思っています。
形態が違うの？
普通の花屋さんとね？
あっ、はい。
私が考えている新しいお花屋さんというのは、まずお教室の方なんですけれども、お花屋さんとレッスンとを一緒にできる、お花屋さんに行けばレッスン会場があるというようなお花屋さんにしたいんです。
生け花教室などでもあることなんですが、うちの姉も草月（いけばな草月流）なんであるんですけど…
ある程度までレッスンが進むと、自分でお花を買って来てレッスンしてみましょうと言って、自分で花を選んだりする知識も付けさそうとするんですけども…
でもやっぱり、詳しい色の選択であったりとか、季節によってこの花を出した方がいいよとか、そういうアドバイスっていうのはなかなか、後から生徒さんが買ってきたものだけを見て説明するっていうのは生徒さんも分かりにくかったりするんですね。
なので、ウチのお花屋さんが、例えばレッスン会場から下に降りていくとお花屋さんがあって、じゃあ生徒さんと一緒に選びましょうって、その花の前でやり取りが出来れば一番ン最高なんですね。
そうやって個人個人、その人の好きなお花でレッスンを受けてもらうのが、今までなかったお花屋さんの条件のひとつではあるんです。
彼女は生徒が自由に花を選びレッスンが受けられる教室を備えた花屋を経営したいという。
来てくれるお客ひとりひとりとの繋がりを大事にすること、それが「人に優しいお花屋さん」だと主張する女。
その夢の背景には何があるのか見極めるために、虎達から矢継ぎ早の質問が続く。
今は何もしてないの？
今は埼玉の方で、フラワー教室を３つやっております。
収入を得ているわけ？
それは無償？
収入を…。
どれぐらいの収入得てるの？
月にもよるんですけれども
まあ平均すると…
そうですね、１５万円以上２０万円弱という感じです。
私ね、花屋さんっていうのはね、女でね誰もがやりたいんだよね。
私も花屋が一番やりたい仕事だったからね、一生懸命細かく聞こうと思ってんだけど。
あなたにそんなに魅力があるんだったら、投資したいと思うほど花屋に夢を持ってるのね私も。
花屋さんは沢山経験されたんですか？
花屋経験というのは
あまり私は持っていないと、他の経験してこられた方よりかは短いと思うんですけれども、今まで経験したものは、私の中で他の方よりも濃かったんじゃないかなと思うんですね。
というのは、、まぁなんていうんでしょう…
以前フラワー業界の偉い方がたまたまやっているお花屋さんに勤めることができまして、お花の詳しい中身ですとか、詳しい魅力を教わることができて、ハマってしまったんです。
だから、普通の一般で小さく営んでいる花屋さんで長年やってらっしゃる方よりは、私の経験の内容は濃かったんではないかと、私の中では思っています。
なんか流派があって、表だとか裏だとかお茶にあるように、お花にも草月だとかいろいろあるんじゃないですか？
何なんですかあなたは？
それとも新しい分野のデザイン的な、オブジェ的なものなのか…？
生け花、ヨーロピアンスタイル、アメリカンスタイル
いろんなお花の世界があるんですけれども…
今一番熱いというか、流行りというのは、傾向としてはヨーロピアンスタイルにお花自体がなってきているんですね。
それをやっている所も、日本中にはちょっと少ないんですけれども。
売る方が主なんですか？
それともコーディネイトみたいなことをしながら教える方が主なんですか？
私は実家が商売をしていましたので、小さい頃から商売を見てきたので、
基本は１本１本お花を手渡ししたりとか、そういうことが好きなんですね。
お客様の顔を見て直接ありがとうございましたというやり取りが好きなので、私はお花屋さんを主にして、お教室も今までやってこれたので、それも取り入れながら、新しいお花屋さんを作りたいと思っています。
でもそれは新しいことじゃないんですけど、花屋さんは今みんなやってることですからね。
レッスンとかブーケの作り方とか花嫁さんの花の作り方とか、そんなのみんなやってることだけど、もうちょっと新しい部分はあるんですか？あなたに。
あの、レッスンで新しい部分と言うのは。
えー、そうですね…
えー…
お花を選ぶ…
さっき言ったようにお花を選んでいただくっていうのと。
それと… あの… 緊張して忘れてしまって。
事業家としての吉川の厳しい質問に、女は口を開くことが出来なくなってしまった。
お教室を開くっていうのはね
大体ストックをなくすためにやることなんですよね、お花屋さんがね。
教室使っていただくとね、２日３日しか持たないんでね、使えるからやるんですけども。
あなたの場合はそうじゃなくて「優しい」って所に回ってらっしゃると、凄く利益率が悪くなるんじゃない？
今までのお店と比較するとなんですけれども、お教室の料金がやっぱり高いっていうことと、それとお花が悪い。
私田舎者なので、東京に来てびっくりしたのはそこで、お花が悪いし高いしダサいっていうのがあるんですね。
東京に来れば凄くいいものがあって、田舎者の勝手な夢なんですけれども、いいものがあって、それなりの値段もするだろうけれども…
オシャレに間違いないと思って信じてきたんですけれども、実際はそうじゃないんですね。
今埼玉でレッスンをやっているんですけれども、その前にサークル管理会社っていう会社に入っていたんです。
お花のレッスンだけをしていれば儲かりますよっていう会社でした。
でも実際中に入ってみると、市場のセリで余った売れなかった、言ってみれば最低の、と茎が腐っているような花を箱で１０円とかタダ同然の値段で買って、それをレッスンにまわすっていうことをさせれらてたんですね。
それに凄く腹がたって、悔しくなって、それでもうやめたんです。
それだったら、お金が少々かかっても自分で仕入て、自分の目で見たもので、これなら１週間もつ、来週のレッスンまで生きているお花だって自信を持って出せる、そういうレッスンに変えようと思って、自分でやり始めたんですけれども。
でもそれを自分でやることで…。
やれたんですか？
・・・。
夢と現実の距離を思い知らされる吉川の言葉に沈黙する女。
開いても、言葉を発する前に閉じてしまう唇が小さく震える。
私もあなたぐらいの時の夢を実現する時にさ、どこかに就職してその道を勉強するじゃない？
そうした時にね、そこのアカがよく見えるのね、自分でやってないから。
そんなことってひどいわ、良心が痛むわとか、もっと正義感を持ってと思うのよね。
だけどいざ自分がお金を投資して営業し始めると、それがとてもほど遠いことに見え出すのね。
自分が今まで批判して来たことに届かないから。
そういうことがあるのね。
あなたの今考えていらっしゃることっていうのはね、脱皮してらっしゃらないからちょっと心配ね。
・・・。
さっきあなたが言った
１箱１０円で買えたり、そういう所があるからお客様にサービスが出来るのよね逆に？
逆に出来るんですよね。
そういうものを拒絶したらコストが掛かり過ぎてサービスできなくなるでしょう？
私はいつも、生徒さんに言うんですけども。
このお花を、例えば仕入てきたお金が１０００円だとしますね。
花代が１０００円だとすると、これを５０００円にも３０００円にもするのはあなたの力ですよって、私はいつも言うんですね。
売り手が手間をかけて葉っぱを取ってキレイにすることで、値段は付けられると思っているので。
それはもちろん１０円であっても、技術を持っていたり、愛情を持っていればいくらでも跳ね上がると思うんですけど、やっぱり実際タダ同然のお花を見ると、とても…
腐っている状態なので。
いいものを持っていても、繁盛しないと売れないからね。
はけ口が多くないと、いい花は売れないものね。
結局いくらあなたが理想を売ってもね。
・・・。
いや僕ね、あなたの話の案件を聞いてね
お花を好きだということだから、凄くいい人なんだろうなと思って。
ビジネスのこと置いておいて、あなた自身の人間を見てたのね。
そうすると、オーラが出てるのね。
もういい人なんだなというのが。
癒し系というかほのぼのして、お花がなくてもあなたがひとりいるだけで、こう丸こくってほわほわほわ～っとして、凄く気持ちよくって、お昼寝がしたいような。
そんな癒し系のムードを持ってるから、いい感じの子だなあと認識してたんですね。
実は僕、親戚が花屋なので、割と花のことは大概知ってるんですよ。
上手くいくかどうかというと、きっと上手くいくだろうと。
（まだ２３歳で）若すぎるという欠点は、凄く大変なんですよね。
凄く大変だから若くないと出来ないってあると思うんですよ。
これが子供を生んでしまってじゃあどうかというと、ちょっと婚期は遅れるだろうけど、ビジネスが安定して２番手３番手のフラワーアレンジメントの先生が出てくると、あなたの年もちょうどいいと。
でもいいんだけれど、そんなちっちゃなビジネスに僕らあんまり参加したくないんですね。
その花屋さんができて良かったねー、ほんのり温かいなーっていう感じで、ちゃんちゃんと終わるのはあまりビジネスの投資対象にもならないし。
僕もいろんな仕事やってきた中で、お金だけは貸したことないんですよ。
気が弱いから取り立てができないの。
そのお金を貸すというのは、あんまりビジネスにならないから。
何かの形で協力はしたいんだけど、どうしてもこう協力の仕方がね…。
はい。
女が持っているのは「理想」だけなのか。
「理想」と「人柄」ではビジネスは成り立たないのか…
上野の言葉に含まれた拒絶に、女はハンカチを握りしめた。
その時、ひとりの虎が、展開を大きく変える質問をぶつける。
すみません、ごめんなさい。
あのー、僕花の方あまり詳しくないんですけど、先程から伺っていると、アレンジメントの方に力を随分入れられたいって聞こえるんですけど、その他どこまでのニーズに対応できるのかな？
例えば、うちの事務所なんかは祝い花とか送ることが多いんですよ。
でもお花だけ出して現地に行けない場合があるじゃないですか。
そういった場合、名前を書く札って凄く大きいんですよね。
そういう札屋さんなんていうのの確保とか出来ていらっしゃるんですか？
あまり字の下手な所に頼みたくないじゃないですか。
えーと、一応、昔から私、書いてって頼まれていて。
あっ、自分で書ける？
書道８段の…
８段！そりゃ大したもんでね
８段！？
８段だったら札屋いらないですね。
はい、持ってるんで、自分で書いて。
それで今、コピーなど機械で発注する会社もあるんですけれども、やっぱり生で字を書いてあると、筆の照りなどがいいみたいで、そういうのをお届けするようにはしてるんです。
お教室とは別に、お店の特徴なんですけれども
今おっしゃったみたいに、送られる方のために、プレゼントを送りたいけれどもお店に見えない方、例えばお母さんに送りたい、徳島にいるから送っといて、っていう場合ありますよね。
うんうん。
よくあったんですけれども
５０００円ぐらいで適当に、この花だけ入れとけばいいから、みたいな感じで頼まれることが。
でも１週間後ぐらいになると、どんなお花送った？って聞きにいらっしゃるパターンが多いんですね。
お客様がどんな花を送ったのか疑問に思われて心配になってお店に来られるんですね。
なので、その花の送付リストを必ず私は置いておくようにしていました。
たいしたもんだね。
社長には内緒でやってたんですけど…。
あなた今、何と何をマスターしてるの？
今筆の方８段って言ってたけど、花の方は？
ヨーロピアンの何を勉強して身につけてらっしゃるの？
はい、検定を取るっていっても、今まで機会は何度もあったんですけれども…。
取ってない？
はい、取っていないんです。
あえて取らなかったんです。
その理由なんですけれども、お金を積めば受かるんですね、ああいう世界というは。
そうね。
アレンジメントの検定があるんですけれども
１段上がっていくのに６０万とか、そういう世界なんですね。
それは私にはもちろん出せないし、それを実際受けてとしても、受けてお教室を出したとしても、そのアレンジメントの形、決まった通りの形しか表現できなてないんですね、皆さん。
検定の１級持ってるわって人も、アレンジメントの幅が凄く狭くなっているんですね。
それっていういのは、その検定を長い間レッスン受けたりとか、先生のレッスン受けたりすることで、角度とか間違いなく真ん丸に作るっていう技術っていうのはあると思うんですけれども…
そこから跳ねた美しさとか、崩れた美しさっていうのは、その検定には無いんですよ。
あなたは店舗をどこに出そうとしてらっしゃるんですか？
大阪に出したいです。
あなた大阪の人？
いえ、四国の徳島です。
そう。
女の花への熱意が、虎達へ徐々に浸透していくかのようだ。
だが、新たな虎がまた厳しい見極めを口にする。
ちょっといいですか。
あのー大阪でやりたいと。
僕ら関西なんですけど、コネクションないですよね？
今までで。大阪に行かれても。
はい。
立地はどの辺でお花屋さんやろうとかは、決めてます？
大体、野田とか、環状線…
環状線上の野田であったりとか、そういう立地としては町中、例えば難波とかキタとかそういうところじゃない場所で。
レッスンを受けるってことは、お家への帰り際だと思うので
「お父さん今日ちょっとレッスンだから遅くなるから」っていうような、そんな足の流れを作りたいと思うんですね。
あのね、大阪の人って、そんなんせえへんかもしらん。
私が思ってるのは金額です。
田舎の方が金額に関してはシビアだったりとかするんですね。
徳島なんか特にそうなんですけれども。
大阪の方も、商売人の方も多いので、やっぱり一番押せるのは安いっていうことですよね。
例えば最低３人からとかいったことはあるんですか？
今まで私がやってきたのもそうなんですけれども
検定とか生け花になると、大体１レッスンで１万円とか、もっとかかるところもあるんですが、私は３０００円でやろうと思っています。
何分を？
１時間半ぐらいと思っているんです。
今やっている授業が１時間半ぐらいなので。
大阪の人ってもっとせわいかもしれないですよ。
あの…本当言うと
今日この撮影が終わったら実家の方に帰るんです。
今埼玉で暮らしているんですね。
父が昔から腎臓病で透析をやってまして、お正月に帰った時に体調を崩しまして…
それで急いで帰ることにしているんですね。
お店をいつかしたいというのはずっと父にも言っているので、いつも家族でプランを話すのは…
父は足も悪いし手もちょっと良くないんですね。
なのでバリアフリーであったりとか、お店のレッスンの方も車椅子の方であったりとか…
そういう足の不自由なご老人であったりしても、父のような人でも来られるようなお店を作りたいんです。
この出演のために今日までこっちにいるんですけど…
近い所で。お里で父が何かあった時にすぐに帰れる所でいたいという気持ちなんです。
作品って目で見たいものですよね。
何か持って来られました？
写真
写真あるよね？
えっと、作品持ってきました。
それ是非見たいですね。
大事な所ですよね。
どうぞ取りに行って下さい。
昨日作ってきたんですけども
「マネーの虎」という題名で私が表現するとどういう風になるかというのを持ってきました。
私は基本ヨーロピアンスタイルで作品を作ってるんですけど、虎はこれですね。
キングプロテアという種類のお花なんですが、虎＝キングですね、それを表しています。
後ろにはこの番組のスタッフの方々がそっと寄り添っているんです。
虎を囲んだ新しいまだ芽の出ていないチューリップを使って、これから開こうとしている…
もう成功した虎の方から協力を得て成功した私達挑戦者が開いている…
近くで見ていい？
結構いい高い花入ってるじゃない。
そうですね。
これにしてもね、結構いい花。
オーニソガラムですね。
これ強くてすごく好きなんです。
順番に下から花が咲くやつね。
そうですね。
下から全部。
でも随分小さく切っちゃって。
そうですね。
ヨーロピアンスタイルというのは覗いた奥を見て頂きたいので、その奥の密かに見える感じを表現しています。
全体的に平等に見えるのがアメリカンスタイルなんです。
私がやってるヨーロピアンスタイルというのは自然にどれだけ近く生けるかっていうことを大切にしています。
いい花使ってるじゃない。
あなたなかなかいいわよ！
私買ってもいい人なんですけどね。
名古屋だったらすぐ協力できるんだけどね。
ホントにいい味出してる。
ひとつアイディアなんですけど…
ご実家の関係でね、何かあった時に早く帰れるって場所でたぶん大阪を選んだわけですよね？
あの大阪じゃなきゃダメなんですか？
そうですね…。
名古屋も大阪も徳島に帰るのは数時間しか違わないって！
例えばなんですけど
一番興味を示されているのが吉川さんかと思うんですけど、まあ名古屋であればということなんだけど。
ここまで来たからさ、良かったら相談に乗りまっせってことで。
新幹線で１時間ですよね。
その時間を重視するか…
そうですね…
私はあの、お花屋さん自体っていうのが個人の小さな店からスタートするので、大きな会社みたいな感じでないんですね。
ガポガポ儲かるお仕事ではなく、基本的に１本売っていくらという世界ですので。
手間をかけて愛情込めて作ってお売りするという…
それは私のプライドでもあるんですね。
良いものをお売りしたい。
その夢ですね、綺麗な理想を叶えたお店が名前を大きくこちらでもしてると思うので。
あら、そう。
あの…
年を取るまで名古屋にずっといるというのはたぶん無理だと思うんですけど
いずれは…。
わからないわよ。
あなた名古屋好きになっちゃってさ。
なるかもしれないです。
私どこでも好きになっちゃうので。
是非、若い時期にお店ができるんであれば、行かせていただきたいと。
ホント？
じゃ私買ってもいいよ。
ほんとですか？
ホントよ。
ありがとうございます。
まあ私の小遣いで。
仕事ってのじゃないのよこれは。
企業を投資するって感覚じゃなくて、まあいいやとこれぐらいは。
払おうかってことだけね。
あの、凄い場所はいい場所だけどさあ。
やりたくて取って置いといた場所なの。そういうことを。
億単位の場所だからさ。
それで提供したら、どういう風になるかって話の問題よね。
仮にあなた９百何十万ではどうにもならない場所なのね。そこは。
だから、やれるわよすぐにでも。
でまた、投資するよ。
これぐらいのことなら。うん。
是非お願いします。
あ、ホント？
じゃあ私頂くわ。これ。
じゃあ吉川さん、彼女とりあえず９８４万円ということなので。
はい、いいですよ。
その金額出していただけるってことですか？
そうですよ。
はい、いいですよ。
イチ・ニ・サン・シ・ゴ・ロク・ナナ・ハチ…
はい、花屋さんやりたかったから嬉しいよ私。とっても。
あなたがやってくれるなら。
ということで、この時点で吉川さんが９８４万円出していただけましたので
マネー成立です。
おめでとう。
ありがとうございます。
いいお花屋さんいっぱい作ろうね。
１つだけじゃなくって。
将来私の１万５千坪ある所に花咲かしてね、是非いっぱい。それも勉強してね。
それでもっと近くなるわよ、あなたのお家に。どんどん関西に近くなるから。
そうですね。店舗出して。
もっと近くまで持っていきましょうね。そうしましょう。
そこまでやろうね。ああ良かった。
ありがとうございます。
どうですか、お金を持ってみて？
重いです。
お父さんに持たしたい…
あのこれから、麻痺してしまわないように、今の気持ちを忘れないように。
人に好かれる優しいお花屋さんを作っていこうと思いますので、よろしくお願いします！
経営の部分とか、全然経験とか実際したことが無いので
いろんな部分でご相談に乗っていただくことが沢山あると思うんですけど、是非よろしくお願いします。
頑張ってください。
おめでとう。
ありがとうございます。
マネー成立のその後！翌日
翌日、実家徳島へ帰る彼女。
赤の他人から現金９８４万円。
そんな夢物語を母に伝えれば。
こういう風に良い方に導いてくれる女将さんも見捨てんとヨシコを見守ってくれたから、本当にありがたいなっていうのを心から思う。
私が名古屋に行ってくるけん。心配もまた掛けると思うけん。頑張ろうかな。全力で。
まだ成功ではない。
現金９８４万円が重い十字架として彼女ののしかかる。
